お茶は世界中で栽培されていて、日本や中国など東アジアから、東南アジア、中東、アフリカ、南米など、比較的気温の高い地域で多く栽培されています。世界のお茶のほとんどが紅茶で、緑茶を作っている国は日本と中国の一部地域など、世界的に見るとごくわずかです。

そして日本はお茶を栽培している最北端の地域なのです。

日本の煎茶は主に摘み取った茶葉を「蒸機」という機械で蒸して、そこから機械で揉みこみながら熱風を当てて乾燥させていく「蒸製緑茶」が主流なのですが、この製法は日本独自のもので、日本茶特有の「うま味」を引き出す要因の一つになります。

この「うま味」は日本茶特有のもので、それには日本の四季が大きく関連しています。
茶の木は寒い冬を越える(越冬する)ことにより旨味成分のアミノ酸を蓄えます。そのアミノ酸が春に一番茶の新芽に多く含まれるので、日本茶には「うま味」があるのです。
そして、その「うま味」を最大限に引き出す製法が「蒸製緑茶」なのです。

なので、お茶に適した気候と言うよりは、その気候で育ったお茶によって、製法が変わってくると言えます。